アイカ現代建築セミナー

今日はアイカの建築セミナーで槇文彦氏とラファエル・モネオ氏のプレゼンと対談(対談は疲れたので中座)を伺ってきました。なかなかに時間をとって盛り沢山なプレゼンでしたが、正直内容については?という感じでした。なにが悪いという訳ではないですし内容は一通り理解可能なんですが、結局「目新しいもの、刺激を受けること」がほとんどなかったということにつきるでしょうか。両氏とも造られている建物は美しく優雅ですし、それそのものは大変によいものだと思いますが、ではその建物の論理武装、プロセス、はたまたセールスポイントは特段どうということがないな、と感じることばかり。正直、その程度のデヴェロップメントなら…という思いを抱くものばかりでした。結果我々の仕事とは、ある程度の客観的な合理性と、排他的な個性のバランスの上で、圧倒的な自己主張が可能かどうかにかかっているのかななどという、やや寂しい実感に包まれたり…とも考えさせられたりなひとときでした。あえてそこに重々しい威厳などはなく(無いようであり)、つまりは私がどう振る舞い、どう演じきるかによるところが大きい、というかそれが全てであるのか?という
やるせなさが拭えないものでした。実は設計者の役割も、その存在意義もあまりに儚くまた守るにはあまりに労力と犠牲が大きいような気がしてちょっと落胆していたときにこの出来事。ということもあり、なのかもしれません。ま、一杯呑んでゆっくり考えてみることにします。長く結論のでなさそうな、堂々巡りかなあ。