iPad登場


http://www.apple.com/jp/ipad/features/

新しい製品の登場にはワクワクしますね〜。久々に期待に胸ふくらむPC製品ではないでしょうか。このマシン、巷ではでっかいiPodTouchってな評価ですね。まさにそうだと思います。でも、このマシン、今後3年で、ある範囲のパーソナルコンピューターをすべて駆逐してしまうのではないか、と思わせるほど衝撃的なマシンのような気がします。さすがAppleというか、つまりもってハードウエアメーカーがハードウエアから発想しなかったアプライアンス、ということに尽きるのでないでしょうか。
現在我々は、ハードウエアとしてPCの歴史の上に生きています。または、PCの「ある」世界でそのイメージと経験値に沿って生きています。で、約15年ほど前ぐらいかな、IT革命が起きて、単純にはインターネットの時代に生きているわけです。言い古されてはいますが、パーソナルコンピューターを使うこととインターネットを使うことはイコールではありませんよね。それを初めて具現化した製品なのではないでしょうか。
パーソナルコンピューターがなくて、インターネットが先にあったら、どんなアプライアンスの姿だったのか。我々にとってインターネットのインターフェースはどんな姿だったのか。それをシンプルに純粋に発想したのが初めてiPadなのではないか、と思わせる製品だと思います。
パーソナルコンピューターとは、ソフトウエアと一体でした。自分でプログラミングできるごくわずかの人々は別として、多くの人にパーソナルコンピューターはソフトウエアと一体の製品です。では、インターネットとは今やどんなサービスなのか。既にクラウドが一般化し、ウェブサービスが多様化しあらゆるアプリケーションサービスやデータベースサービスがネット上に集約されてきつつある現在、一体パーソナルコンピューターとソフトウエアのハネムーンにどんなことがおきるのか、いや、ハネムーンというものが続くのか。そしてその先には、避けては通れないOSのあるべき姿というものが必然的に議論されるのではないのか。Steveにとって既にOSXはレガシーOSの側に立つものであり、インターネットサービス為のOSのあるべき姿は実はiPhoneOSにある、ということが既に定められているように思います。確かに一般の人々にとって、iPhoneは立派なパーソナルコンピューターの役割を果たし、かつ通話も出来、写真も撮れるのです。様々なソフトウエアやネットサービスのおかげで、おそらく普通に生活する上において必要なコンピューティングパワーは大変スマートに提供されているのが現実だと思います。そこから人々は、ネットワークサービスを使う上で次に何を求めるのか。あくまで一般の人々に必要なコンピューティングパワーとアプリケーションサービスとはなんなのか。それは一体どのようなエクスペリエンスで、どんなパッケージングが必要なのか。そして、一体コンピューティングパワーとはどこに存在し、人々の生活とどのように関わるものなのか。ユビキタスとは、モバイルとは。そんなこんな、今までIT製品を浪費するために使い古されてきたキーワードの本当の意味と姿がここに初めて現れたのではないか、と感じます。
生活とテクノロジーインターフェイス、パッケージ、それらを実現するソフトウエア。もう、どのハードウエアメーカーも遙か彼方に置き去りにされ、どのOSメーカーも追いつけない、遙かなる異次元の地平に、忽然とワープしているかのような、そんな製品なのではないか、と感じます。
あらゆる人々が、パーソナルコンピューターの定義を変えてしまう、またはそもそもイメージが革新的に変わってしまう、そんな大変動を起こしそうなエネルギーを持つ製品がついに登場した、そんな風に感じます。
実物を手にする日が楽しみです。